1957

 16日のメインイベントというのは、バー・キースさんで行われた、1957年の日本酒(櫻正宗)を飲む会。
 いくらなんでも50年を超す古酒、それも貯蔵するつもりだった訳でもなく偶然保存状態が良く生き残っていたもの、とは! どんな味なのか? 妄想を掻き立てながらまずはワインとこの日のために焼いて貰ったというパンの数々を食すことからスタート。限定9人という参加者はマスターが選んで声がけした面々。キースさんには年数回しか行けないという僕が常連さん達の中に混じっているのは実に不思議な、しかし幸いなことです。某有名企業の社長さんから、「プレミアム角瓶」を手掛けられたというブレンダーさんまで。
 櫻正宗の社長さんの到着を待っていよいよ抜栓。もちろんコルクはぼろぼろ。二度濾してグラスへ。ほぼ真黒な茶色。シェリーのような、紹興酒のような、でもやっぱり日本酒の味わい。
 瓶の下の方に行くほど尚更濃くなり、ろ紙には岩ノリのような檻が溜まります。すごいことになってます。しかし、美味いです! なんとも形容のしようのない体験です。たぶん二度と経験することのないお酒。用意されたパンにまた合うこと!
 空いた瓶はあみだくじで当選者に娶られて行きました。なんとも、とんでもない会でした。