映画、連続で当たり

 『キングスマン』、『チャッピー』。前者は劇場で。後者はソフトで。
 今年、スパイ映画超当たり年ですね。年末の007をひたすら楽しみにしている身ですが、そんな人間には『キングスマン』はピッタリかと。ただ、とことんけしからんので要注意ですが。
 007への皮肉であり愛であると思いました。スパイ映画好きはニヤニヤしっ放し。男子にはたまらん世界です。実に痛快。

 『チャッピー』は、観たくて観たくて、でも映画館に行けなかった時期の公開作。『第9地区』ですっかり好きになったニール・ブロムカンプ監督。『エリジウム』はちょっとう〜ん、な処がありましたが、本作は期待通りでした。
 『第9地区』も、いつのまにかエイリアンに対する感情と人間に対する感情が入れ替わる見事な演出でしたが、今回もチャッピーが酷い目に遭うところで既に彼をロボットでなく幼児として見ているので、たまらなくなっています。最後はちょっと呆気にとられますが、「外見は問題じゃないの」という劇中の台詞が作品全体を貫いている想いと感じました。
 テクノロジーが悪なのではなく、やはり悪いのは人間だ、とか、魂って何なのだ、とか、いろいろと考えてしまう。終盤、泣きそうになりますし。しかしこれも注意しないと、かなりグロい描写もあるので、苦手な人にはキツいかもしれない。

 『キングスマン』もそうですが、好き嫌いはパキッと二分するでしょう。