009

 007ではありません。珍しく。
 中高生の頃夢中になったアニメーションは、『あしたのジョー』、『ルパン三世』、『銀河鉄道999』、『サイボーグ009』。我々の世代で必須のヤマト、ガンダムは何故か完全にスルー。今振り返ってもこれは不思議。好きだったアニメは後に何れも原作の方に傾倒していくことになりますが、その原作が未完のままだったのが『サイボーグ009』。他のファンの方々同様、僕もずっと完結を待ち続けていた者の一人です。
 その未完の名作に俄かに動きがあったのが昨年2012年でした。ひとつは神山健治監督の新作アニメ映画『009 RE:CYBORG』、そして小説版として小野寺丈氏がついに完結させた『サイボーグ009完結編 2012 009 conclusion GOD’S WAR』。
 映画の方は2D上映で公開後すぐに観ていましたが、ようやく小説の方を読了した今、感想を残しておきたいと思います。

①映画『009 RE:CYBORG』
 初めは押井守監督作の予定で動き出したこの作品、予告編を目にした時の衝撃は相当なものでした。ひとつは「やるんだ!」という衝撃。もうひとつは「なんだこのキャラクターデザイン!」。なんでこんなに顔を変えるんだと思いましたが、今回は3DCGで制作するという、そちらからの必然があったのかもしれません。
 未完の原作結末を、ある意味原作「」地下帝国ヨミ編」をリメイクすることによって決着をつけた、という感じでしょうか。あの大好きな結末を最新の動画で見られたことは感無量ではありました。その後のエピローグは「?」な感じが多々残りましたが。
 「神」の捉え方も独創的でしたね。なるほど面白い、と思いました。突っ込み所も満開でしたが、大胆な試みとして「是」の方に与するものです。
 しかし・・・・それにしても。フランソワーズはエロ過ぎました。あれは困った・・・・。(つづく)