評価

 生徒による評価というのを貰いました。各項目70点台〜80点台という、可もなく不可もなくという評価。覚悟してたよりはずっとマシか、と。
 生徒が自分が受けている全教科・科目、選択や分割の授業の場合全担当者をこと細かに評価し、それを総合して各教員に学年別として成績が渡されました。前記のようなシステムなので人により科目により分母はまちまちです。
 ウチのように恐ろしく膨大な選択科目の数でやっている学校では、コンピュータ処理のための初期作業がどれほど手間暇のかかるものであったろうかと察します。今年度は試行ですが、来年度からこれが各教員の評価に影響しますし、ということは給料にも反映されます。情報公開が叫ばれる昨今、もしかしたら保護者や生徒が閲覧可になる資料となるかもしれません。
 一般的な感覚としては「結構なことじゃないか」と思われるかと。しかし先日から連続してナンですが、この制度にも僕は反対です。
 生徒は結構よく見てるもんですから、そういう評価が全く無意味だなんて思っていません。真摯に受け取るべき面は多々あると思います。しかしやはり、たとえ自分自身にとって反省材料にはなっても、それが客観的に各教員の資質や力量を査定する材料にはできないと思うのです。
 ものすごい分量を生徒も採点しないといけませんから、途中からかなりいい加減になる子もいるでしょう。自分にとって甘い、というか、都合の良い教員を高く評価する向きもあるでしょう。ほら、あるじゃないですか、厳しい先生の良さというものは、だいぶ後になってしみじみ感じる、ということが。我々は生徒に嫌われることを怖がっていては仕事になりません。でも、こういう制度はどこかで我々を及び腰にさせないでしょうか? また、今はそうではないだろうけれど、やがて生徒は気付くと思います。この制度がある意味教員の「生殺与奪の権」となって生徒の手中に在る、ということに。「教員の質が低下している現代。それくらいしなきゃダメ教師は頑張らない」とお考えの方も多いと思いますが、事はそのようには動きません。大変恐ろしい制度だと思います。

 当然、引き続き生徒の顔色見ながらなんて仕事するつもりはありません。ただただ「本当に生徒のためになるには」という自己研鑽を続けて仕事に取り組み続けることを改めて誓うものです。