本のリスト

 勤務校の国語科会で話し合って、この夏の読書感想文の宿題では、教員が提示したリストの中から本を選んで書くということになった。
 長短ある話だと思う。
 古文でも読書でも、できればその楽しさをこそ知って欲しいと思う。読む本くらい自由にしてやりたい。でも一方で初期に徹底しておかないといけないこともあり、そうとばかりも言っていられない事情もある。縛りを設けるべきだとおっしゃる先生の考えも、よくわかる。
 今回は、毎年生徒が提出してくる読書感想文の
「本があまりにレベルが低い」
「映像化作品ばかりで読まずに見て書いてくるケースが多すぎる」
「ネット上で見つかる模範感想文で提出してくる生徒が増えた」
 という意見を受けて、国語科教員九人プラス今年教頭になった先生(元々国語の先生)で100冊のリストを作ろう、ということに話がまとまった。
 個人的にはう〜ん、と思わないでもないが、面白そう、と感じる面もある。こういう機会に、自分の価値観の守備範囲では手を出さないものにも触れて欲しい、というのもある。また、他の先生方が一体どんな本を紹介してくるのか、というのも興味津々。
 僕自身は、以前友人の読書家数人に協力して貰って、「推薦図書リスト」というのを作って毎年生徒に配っていた。毎年マイナーチェンジをしながら冊数も増やしていて、これにはちょっとした自信がある。こいつがあるので、僕自身が今回のリストに何を挙げるか悩むことはなかった。いや悩んだ。候補が多すぎて、削るのに悩んだ。他の先生方も大いに悩んでいるご様子。完成が楽しみ。楽しみにしているのは僕だけではなく、周りの他教科の先生方もすごく注目している。
 しかし生徒は嫌がるだろうなあ。この課題をどのように捉えさせるか。説明の仕方が大切だと思う。僕は今年度現代文の授業をひとつも持っていない(実はこんなことは初めて)ので僕から説明する機会はない。ただ、授業時間数が余っているクラスでは少し読書感想文の書き方について話すつもりなので、そこで生徒の反応も見ながらやりとりをするつもり。