完了

 これで全員卒業。前年度K校三年生卒業時に一緒に卒業できなかったふたりのうちの、最後のひとりが今日転学先で卒業式を迎えた。出席し、初めて「来賓」の立場で卒業式に参列した。
 無駄はムダじゃない。という言葉を、よく卒業を迎える生徒に贈るけれども、正に彼にとってはすぐに卒業できなかったこともプラスな経験となったことを実感できて良かった。それだけ晴れやかな表情だった。
 僕自身、いろんなことで遠回りばかりしてきた。しかしその遠回りは、後から振り返ればかけがえのない出会いと繋がっていたり、他と替え難いものとして身についたりしてきたものばかりだ。彼にとってもまた然り、というふうに感じられた。
 ひとつ終わればそれがまた次のスタート。な。