一筋縄ではいかない

 年末からの間、時間がないと言いつつ隙間をみつけて、あるいは試写が当たって、いくつか映画を観ていますが、なんだか感想が書けず溜まっています。何れもとても気に入ったので書けそうなものなのに、意外と難しい。それはどれもが一筋縄ではいかない映画作家の作だからかもしれません。
イングロリアス・バスターズクエンティン・タランティーノ
インビクタス/負けざる者たちクリント・イーストウッド
『Dr.パルナサスの鏡』テリー・ギリアム
 どれも盛んに宣伝して結構な集客があったようで、その結果「何これ」という観客を大量生産してしまったのでは、と推測します。タランティーノもギリアムも観る人を選ぶクセの強い映像作家なのに。インビクタスだけは誰が観ても楽しめる「普通な」作りの映画ですが、そのせいで「イーストウッドにしては普通だ」と言われて割りを食ってるようで、世の中勝手なものです。
 イーストウッドについては本当にハマっていて、今更旧作を精一杯観直そうと時間のある限り頑張っているところですが、この人も相当変わった人ですから、最近の「みんなの巨匠」というイメージは全く当たっていないなあ、という違和感を強くしています。ただ長い経歴の間にいくつかの変遷があるようで、その辺り体系的に捉えたいなあと思っています。最近ではキャリア初期の異色西部劇『真昼の死闘』か面白かったです。
 掴み所のない記述だ・・・・。じゃ、出勤しま〜す。