「靴熱」再発の恐れ

 革靴に凝っていたのは独身時代で、その頃結構いろんな靴を買いました。古い日記(はてなの方)にも記述があると思います。
 独身時代は、お金を好き勝手に使ってたというのもありますが、充分に手入れする時間がありました。なんせ実家でじじばばと暮らしてましたから、休日でも7時まで寝てられない超早起き生活のせいで、土日の朝、たとえ出勤するにせよ充分に時間があった。一週間に2〜4足の靴を履きまわし、週末土日のどちらかで、それらを約一時間かけて手入れして、また次の週は違う靴を履くというサイクルを確立してました。
 今はすっかり宵っ張りになり、土日の朝もそこまでのゆとりがありません。加えて激太りの結果足までひとまわり大きくなって、かつてジャストフィットあるいはぎりぎりで履いていた靴がキツくて痛い! 僕の足は長さに比して横幅が異様にサイズオーバーな上、左右でなんとワンサイズ違うという破格。革靴をジャストフィットで手に入れるのは至難の業です。だから少々無理して履いてた靴もあったんですね。そういうのは軒並み今は履けません。
 いろいろな要素があって、ここ数年はたくさんある革靴の殆どに足を入れることなく、ロクな手入れもしてやらず、ほぼ一足の靴を履きっ放しで履き潰してしまいました。あ、もひとつ事情がありました。職場が引っ越して二足制になり、脱ぎ履きに時間がかかる紐靴を敬遠するようになってしまったというものです。殆どが紐靴ですから、ほぼ一足に集中してしまった訳です。
 そうして傷みまくった革靴を履いて歩いている自分自身に忸怩たる思いがあった訳ですが、久し振りに東京のワールド・フットウェア・ギャラリーからダイレクトメールが来て、眠っていたモノに火がついてしまいました。「心を入れ替えてまた靴をきちんと手入れしてやり、改めて今の足に合う靴で綺麗に歩きたい!」ああ、えらいことです・・・・。
 靴から目を逸らしていた間に、僕がもっぱら頼りにしていた靴屋さん、梅田なら「オネスタ・スカルパ」三宮なら「銀座堂」、これらが共に今はもうありません。神宮前のワールド・フットウェア・ギャラリーに行きたい! もしかすると、近く一度機会が持てるかもしれない。まだ未確定ですが。ま、その前に、今手元にある靴でまだ足が入るものを、少しずつ時間をかけてまたしっかりと手入れし直してやりたいと思います。自らへの戒めとして、今履いている哀れなマグナーニのダブルモンクの写真を曝すことにします。お見苦しい処をご勘弁下さい。