ブックハンティング?

 表題は、最近大学で広まっている、学生に図書館の本を選ばせるというもののようです。昨日の夕刊で読みました。
 それ自体は面白い試みだと思います。事実学生ならではの視点で新しい本が追加されているようです。でも、ある学校でそうやって新たにズラリ並べられた本が映画やドラマの原作小説だったりして、それで学生の本の貸し出し件数が上がって若者の本・図書館離れに歯止めが掛かっている云々と論じられている点には多々疑問を感じました。
 そういう本は、自分のプライベートの領域で自腹で買うなり近所の図書館で借りるなりしたらいいのではないのか? と思うのです。いや大学の図書館で借りたっていいんですが、僕の印象では大学の図書館というのは専門の研究のために一般の書店や図書館では入手しにくい専門書が利益売り上げとは切り離されて揃っている場所であり、学生も自分のレポートや研究のためにいやおうもなくそういう図書館に日参するもんだ、という気がするのですが。
 はやりの本が並んだおかげで学生が大学の図書館を利用するようになって良かったね良かったね。なんて話。もはや大学が最高学府というのは完全に幻想になってしまったということですかね。
 高校で、生徒に付託して図書館の本を選ばせるというなら、これはとてもいい取り組みだとは思います。高校と大学とでは、図書館の位置づけが全然違いますから。「違った」と過去形で言うべきですか。