8月8日 東京①

キル・フェ・ボンを立ち食いかい!

 東京に行っていました。本当はお会いしたい人がいっぱいいたのに、今回は妻の慰労という気持ちが強かったので行程中でどなたともお会いできないなと思い、それでどなたにもお知らせすることなく行きました。そこは本当に残念だし申し訳ない思いでいっぱいでした。
 いきなりヘンな出だしになった。
 そう、東京に行ってたんです。ものすごく久し振りでした。今回は妻の希望最優先に行程を組みました。朝は7時過ぎの新幹線で出発。10時前に東京着。荷物をコインロッカーに放り込んですぐ代官山へ。ここのキル・フェ・ボンhttp://www.quil-fait-bon.com/top/top.html。タルトの有名なお店ということで、いつ行っても長蛇の列と妻の友だちから言われてましたので、取るものもとりあえず駆けつけた訳です。ところが。辿り着いてみると開店すぐの店の前は閑散。「あれ、ここで良かったっけ」というくらい。しかし間違いない。ただ店内で食べられるのは1時間後。あまり考えもせず買って店を出ました。しかし一体どこで食うんだ。と言いながらすぐ駅前まで戻って来てしまいました。次の行程があります。え〜い、ということで、なんと駅前の日陰で立ってタルトを喰うという暴挙に! 旅の恥はかき捨て、であります。ああ、旨かった。
 で、そのまま引き続き東急東横線で田園調布へ。その車中でナンと、明日お会いする予定の妻のお友だちと遭遇! ものすごい確率です。まあその時はお友だちも予定があったのでたったひと駅間お喋りしただけでしたが。さて次も目的は妻が知人から薦められた、洋風落雁がおいしいというお店、レピドール。ところが行ってみると定休日! 僕が妻から渡されていたお店のカードの、地図の面ばっかり睨んでいました。定休日はちゃんと裏に書いてあった。ちくしょう。しかし実は僕の旅行ではこういうことはよくあるのですけどね。仕方ないので渋谷まで戻り、更にそこから人形町の「玉ひで」まで行って昼食という予定でしたが、お昼店じまいの1時までに間に合わないので、その比較的近くの砂場室町に変更。この旅唯一の蕎麦になりました。そこから丸の内まで歩いて、まず丸の内オアゾ丸善に入り、次いで新丸ビルをチラ見し、丸ビルに移って地下の千疋屋で休憩。桃のモンブランというのを食べました。さすが千疋屋です。店頭には48キロもあるスイカが置いてあった。
 そこから東京駅の反対側に出て八重洲地下街へ。ここは僕お目当てのリカーズ・ハセガワが目的地です。シングルモルトウイスキーの品揃えがいいとこなので、ちょいと寄ってもらいました。宝の山みたいなとこで独りで行ったらとんでもないことになりそうな店ですが、イチローズ・モルトの古いラベルがえらい安く出ていたので、それを獲物にしました。
 その後コインロッカーに入れていた荷物を拾って宿に向うべく六本木へ。地下鉄六本木の駅から少し歩かないといけないのですが、初日にしてもう足が辛い。なんとかホテルに荷物を降ろし、再び六本木駅方向へ。途中店じまいセール中のお店に妻の目がとまりました。どうも大阪でよく見かける年中店じまいセール中のんとは訳が違い、本当にもうおしまいのようです。上品な老婦人がいて、店の奥で親父さんが縫製作業中という風情。そして実際、商品が安い! ここで妻のスーツをゲットしました。さて目的地の東京ミッドタウンへ。まず目に入ったのがお菓子の有名店「toshi yoroizuka」。ほんの2〜3人の列だったので並んで店内へ。以後もこの旅行中行列必至のお店にたくさん行ったのですがとにかく並ぶということが一切なかった。これはラッキーでしたね。で、このお店を出るともう夕食を予約している時間になっていたのでミッドタウンは捨て置いて急行。と言ってもすぐ近くだったのですが。
 このイル・ボッロ・トウキョウというお店は僕にしては頑張ったお店です。その甲斐あり妻には喜んでもらえました。お店の方も感じよく、愛想笑いでなく「もてなししよう」という気持ちのこもった応対をしてくれました。今日入ったという桃を使って作ってもらったベリーニに始まりデザートに至るまで、大変美味しく頂きました。最後は記念写真まで持参のデジカメで撮ってくれました。
 それでホテルに戻ったのですが、なんとホテルのすぐ向かいに「アイラバー・トウキョウ」があったんです。事前に近くにいいバーがあればなと調べてたんですが、こんな知名度の高いお店がすぐ傍にあるじゃないか! とほくそ笑んでおったのです。それがホテルに着いてみると「傍」どころか玄関の向かい。びっくりしました。当然部屋に戻る前に寄らせてもらいました。妻はアルコールがほとんどダメでさっきのベリーニもノンアルコールで作ってもらったくらいなので、ここでも何か甘口で度数の低いのを作ってもらおうと思ったら、ここは基本カクテル無しのお店でした。それでシェリーを出してもらってたんですがそれでも妻にはきつかったみたいで、済まんことをしました。僕はほくほくです。珍しい、バルヴェニー=グレンリベットのモルトと、このお店オリジナルラベルのヘイゼルバーンを飲ませてもらいました。ヘイゼルバーンは僕は最近出たアルケミストシリーズのしか飲んだことがないと言うともう廃盤になったラベルのオフィシャルのものも少し出して下すったので、飲み比べもすることができました。
 ご満悦で部屋に戻りました。ああ、予想通り長い日記になりました。