柄にもなく、マシンエクセサイズ

 卓球部の部員のひとりに、自他ともに認める筋トレマニアがいるのです。ウチの職場には「フィットネスルーム」というものすごく恵まれた施設がありまして、トレーニング用のマシンがずらり並んでいます。更に半分はエアロビクス用の、床張り大きな鏡の嵌ったスペースです。で、運動部も体育科の許可を得て、顧問の付き添いがあれば使っていいんです。ただ実情としてはどのクラブも通常の練習で精一杯で、更に顧問も多忙ですからつきっきりはなかなかできないので、利用するクラブは殆どないというところです。ウチは僕が普段の練習にはつかない代わりにこれくらいなら、と付き添いますので、それをいいことに競技には実際殆ど不必要な筋トレを、たった一人の部員がせっせとほぼ毎日やっております。この春から始めて、今ではかなり目に見える効果が出始めていますので、本人ますますやる気全開。本業の卓球以上に熱を上げてます。
 運動に殆ど関心のない僕は、しこしこと部員がトレーニングしている横で手持ち無沙汰にしていたのですが、こないだちょいとあまりの暇さに少しやってみたのです。ごく軽い負荷でね。そしたらこれがなかなか面白い。そしたら部員が「お、先生もやっとその気になりましたね」と嬉しそう。僕は別に筋肉をつけたいと思いませんから、延々やってられるくらいの負荷で、まあ代謝と血行が良くなるくらいでいいのですよ。と言うと「それが段々物足りなくなってくるんですって」とこれまた嬉しそうに。そうかなあ。なにせ僕は不精だからなあ。それでもこの夏は、部員の付き添いにかこつけて、多少は運動ができそうです。
 ちなみにこの子は、筋トレ好きのご多分に漏れず格闘技が大好きです。K−1やらヒーローズやらを欠かさず見ているようです。かく言う僕も妻の影響で結婚してから見るようになってますから、結構話が合う。彼はもちろん冗談でですが、あのリングに上がりたいと言っています。夢ですな。しかし、この夢が叶うと面白いですよ。総合格闘技には世界のあらゆる競技経験者が参加していますが、たぶんまだ卓球から入った選手はいないでしょうからね。リングの上から子供達に「卓球、強いだろ」とか言ってくれませんかねえ。