今年の芸術鑑賞(7/13の日記 その2)

これがエレキ三味線

 今回は「津軽三味線 & GOSPRL」。異色のコラボということです。
 まずはゴスペルグループの「VOICE OF JOY」。ゴスペラーズ以降のゴスペルブームで力のあるグループがたくさん輩出されています。どうも僕個人がイメージとして持つゴスペルとはちょっと違うような気がしてるのですが、発声に独特の個性があるのは確かだし、ハーモニーの美しさは間違いなく素敵なので、生で聴くことができてとても堪能できました。「しゃあなし」で座ってる高校生たちをなんとかのせようと手を尽くしても下さいました。
 津軽三味線は、アテネ五輪でシンクロの団体競技プログラムに楽曲を提供したという澤田勝司さん。津軽三味線には調律に3種類あるということでそれぞれ雰囲気の違う演奏を紹介された他、舞台でプチ体験も生徒にさせて下さった。文楽の太棹とまた違っていいですね。
 最後にこの両組が合奏、ここで「コラボ」となったわけです。びっくりしたのは、三味線がエレキ三味線になってたこと! 初めて見ました、聴きました。もちろん新鮮だったんですが、三味線ならあんなことしなくても充分異種格闘技で伍することができると思うので、「アコ三味線」(?)でもやって欲しかったな。
 それにしても。もちろん全員ではないのですが、生徒、なんであんなにまで嫌そうにするんでしょうね? 聴く態度悪すぎです。本当に恥ずかしい。舞台からヘッドフォンを外すよう促される奴までいました。そりゃ好みの音楽ではなかったでしょう。ガキにはまだ早い趣味ですよ。でも何もそんなに嫌そうな顔して「ホンマいや」「意味ないし」「おもんない。早く帰りたい」とごねなくても良さそうなもんだ。
 何でもそうですが、自身に受け入れる態勢、楽しむ気持ちがなければ絶対おもしろくなんかなる訳がないし、何も得られることはありません。「意味ない」と言ってる奴には本当に無意味です、どんな素晴らしいものでもね。どうしてほんの少しでも、未知のものに「どれどれ、どんなものかな?」という気持ちを動かせないのでしょうね? ちっこい価値観でみんな切り捨てて・・・・。
 帰りの電車でたまたま一緒になった生徒が「すごく面白かったです。どっちも初めて聴いたけど、迫力あった! 特に三味線が」と語ってくれたことに救われましたが。ま、多くの場合後になってから良さがわかってくるもんで、それでいいんですけどね。