今日も落ち着かない

石田さん

 まず昨日の続き。僕の案はとりあえず申し上げました。とにかく徹底的に一語一句正確に読む、という講読です。普段の授業ではとにかく時間の制限もありますし生徒の学力もありますから、作品の内容把握が先行して言葉ひとつひとつを丁寧に読み込むことはできません。そこを、とにかく「正確に書いてあることを書いてある通りに読解する」ことを第一義に、辞書・辞典をひき倒して理解していくことです。生徒にやらせます。授業の時間も使って辞書ひかせます。紙の辞書です。大学のゼミのイメージですね。新校は学生の学力を高いところでイメージしてはりますから、これくらいのことは言っておかないと。プロジェクトで中核になっておられる国語の先生が「国語教師として大切にしたいのはそういうこと」と喜んでくれました。と同時にやはり科会を開こうということになり無理を承知で明日集まれるものだけでも集まろうということになりました。そうでなくてはいけません。明日は職場の英語科が使っている電算機メーカーが電子辞書の推薦に僕のもとに来ます。この件もせっかくですからみなさんの考え伺うつもりです。
 そして今日は校内読書会でもありました。課題図書は石田衣良の「夕日へ続く道」という短編。不登校の中学生と廃品回収の初老との物語で、生徒教員そして親それぞれの立場でものを考えられる作品だったと思います。生徒は自由参加でほとんど集まらずかなり無理に声がけしてかき集めた面子で、司会も生徒に託したので話し合いとしては盛り上がりませんでしたが、こういうことを頑張ってやって行こうというのは文化レベルの象徴です。正直本校の文化レベルが高いとは到底申せませんが、そこを頑張ろうという良心のような企画です。図書館の主宰ですが国語教員の意地、忙しくても参加して参りました。石田衣良の作品は初めて読みました。よく名前を聞く作家です。少し読んでみるべきかとも思いました。