スーパーマン

男前やったなあ

クリストファー・リーブ版の第1作が公開されてから30年近く経つことになるんですね。ティム・バートン監督でニコラス・ケイジが主演するんだとか以前から噂はいろいろ飛び交ってて、一体どないなんねんと思ってたんです。で、すっかり忘れた頃にいよいよ新作製作、ブライアン・シンガーが監督、と聞いて「おっ!」とは思ってたんです。映画館で最初に短いトレイラーを見た時にはちょっと感激しましたね。その時のものは今のように主演のブランドン・ラウスの顔をはっきりとは映し出さないで、目許だけのアップや後姿、シルエット中心だったものですから、なおさらリーブ=スーパーマンを彷彿させて、どきどきさせられました。
だんだん情報が出回りだして、リーブ版の正統な続編であること(ただし3と4は無かったことにされてるらしい)と知り、俄然興味が湧いてきました。と言う訳で、今日は日中妻不在僕在宅という珍しい機会であることを利用して、いっきにリーブ版「スーパーマン」(78年製作)「スーパーマンⅡ/冒険編」(80年製作)を見ました。どちらもテレビで昔見たことがあるっきり。しかも2は後半しか見てない。どっちみちカットされまくりだったろうし、ちゃんと見ておきたいという気持ちがありました。1・2作同時撮影してたにもかかわらず監督リチャード・ドナーが2作目ではリチャード・レスターに交代してたのは製作サイドと悶着あったからでしょうかね。1の方がさすがに大作感がありますね。ラスト地球を逆回転される大技は、テレビで見た時から失笑してしまいましたが、それを言い出すとあの「赤・青」のカッコからして実写で見たらお笑いものですもんね。これくらい荒唐無稽の方がいいのかもしれません。その点スケールダウンはしたものの、2の方が心情に訴える作りと言えましょうか。描写はコミカルな処も多く、この辺り監督の好みですなあ。このあと3、4とシリーズは続いた訳ですが、だんだん出来は悪くなっていったみたいですね。4ではニュークリアーマンなる敵が現れて、核兵器問題が絡められていったようですが、このへんはクリストファー・リーブさんの意見を取り入れてのことのようです。後年落馬事故から車椅子生活になったリーブ氏ですが、こういった社会問題に対する姿勢や生き方そのものが注目された方で、本当にいい方だったようです。が、作品の出来には残念ながら活かされなかったらしい。
 今日は長崎の原爆の日ですから、むしろ4を見て核兵器問題について思いを馳せるべきだったかもしれません。朝日新聞朝刊のコラムでは日本映画「明日」に触れられていて、ああ、あの映画も良かったよなあ、と思い出しました。僕は「スーパーマン」ですから、なんとも気楽なものです。
 さて新作「スーパーマン・リターンズ」は19日公開でしたっけ。この流れではもう見に行くしかないのですが、妻は興味ないだろうなあ、これ・・・・。