[映画]「コーヒー&シガレッツ」

サントラ輸入版しかない

 久し振りのジャームッシュ。短編集「10ミニッツ・オールダー」中の作品以来。単独長編では「ゴースト・ドッグ」以来かあ。おりえ覚えてるかねえ、「ナイト・オン・ザ・プラネッツ」あるいは樽と観に行った「デッド・マン」。あの監督。「ナイト・オン」や「ミステリー・トレイン」のなんとも言えん雰囲気が大好きで、本作は正にその系譜。あれらも短編連作で「妙ちくりんなフツーの人たち」を淡々と濃く(?)描いていた。こいつは一編一編がもっと短くて全11編にも及ぶ。しかも20年近くかけてボツボツと撮りためたものを1作品に繋げたもの。以前からフィルモグラフィにこの作品の名前は挙がってたけど、こういう形で出会えることになるとは。
 いろんな人が出てます。トム・ウェィツからケイト・ブランシェットまで。で、一編一編は「だから何」と言われると「いや、別に」としか言いようがないんですが。それで終わってしまう人は観なくてよろし。なんてことはないんだが、思わず吹き出さずにいられなかったり、妙にほっこりしてしまったり。要はタイトル通り、1人〜3人の人物が煙草吸いながらコーヒー飲んでくっちゃべってるだけでやんす。それがね。おもろかったなあ。
 発見がひとつ。アメリカのコーヒーショップのテーブルは、圧倒的に市松模様のものが多い。え? 統一感を持たせるための演出? どっちでもいいや。
 僕もよく喫茶店には行きます。ひとりでもよく行きます。本読んでたり、文章書いてたり。ああいう時間がすごく好き。またふらっとコーヒー飲みに行こう。って、仕事始まるとなかなかそういう時間も取れないですが。