湾岸戦争が始まった日の朝、
バスの窓から見ていた雨の街の風景を忘れない。
同じように、
今日の 朝日に霞んだ、
電車の窓から見えるいつもと変わらない風景も、
まるで別のもののように目に焼き付いていた。
この日が歴史に残る日になるかもしれない。
一歩一歩は何気ないようで、
でも、大きく踏み出したのであったことが、
あとから
苦々しく振り返られる。
そんな日でないようにと、
祈ることしかできないんだろうか。

ある場面が脳裏を占めている。
そんな選択、できるわけない。
でも、いつホントのことになっても、もうおかしくない。
いまは「非現実的」であるかのような そんな空想に
涙がにじみそうになることに、
「バカな奴だな」と、
とても笑い飛ばすことができないでいる。