おもしろい

　ずいぶん久し振りに、授業で『羅生門』を読み終えた後、「下人のその後」を書かせてみた。
　これが面白い。
　さほど荒唐無稽になることなく、ちゃんと作品の人物像をふまえた上で、その後この男がどうなるのかを考えている。自分なりのテーマを明確に設定しているものもある。
　前にこの課題をやったのは、まだ20代の頃ではなかったか？　その時自分でも書いてみようと思い、続編小説形式で少し書き出していた筈。しかし壮大になりすぎて、結局ほんの出だしの方しか書けなかった。ストーリーは最後まで決まっていた。多分に芥川の『偸盗』に感化されたものだったけどれ。
　今回、意外と昔考えていた「続編」の筋を自分で覚えていてびっくり。もっかい書いてみるかな？　またちゃんと小説風にすると書き終えられないのは目に見えているので、筋だけ。