モヒートのこと

 この夏はついに居酒屋メニューに入るくらいの、はやりの兆しが見えますね。
 バーでは二年前くらいからよく注文を耳にするようになりましたが、自分ではオーダーすることがありませんでした。宇井くんから缶のやつは似て非なるもの、と教えてもらったので、ついにバーで飲んでみました。
 バー・オーガスタと、バー・オークスドラムにて。


 全然別物で驚きました。
 オークスドラムのモヒートは、ストイックなまでにドライ。でも最後の最後にちょっと甘くなる。暑い日々には最高ですね。
 三宮の某バーのマスターが、「ああ、モヒートは作りたくないなあ」としみじみおっしゃってたんです。このマスターの頑固さは好き嫌いあると思うんですが僕は大好きで、よくお話に聞き入ってしまうのですが、なぜモヒートが嫌かというと、曰く「ミントの風味があれだけ強いと、個性のつけようがなくなる」とのこと。それでも「是非ここのモヒートが飲みたい」というお客さんが途切れない訳ですからさぞ美味しいモヒートを作られるのでしょうが。そんなもんなのかなあ、と思っていたら、これだけやはりお店によって味わいが違う。それでもオーガスタのさかきばらさんは、前述のマスターの言葉を「よくわかる」とおっしゃってました。あんな旨いモヒート飲ませてくれるのに。深いなあ。
 バーテンダーさんって、本当に好きです。表に出す出さないは人それぞれですが、みんな頑固で矜持高く。

 ちなみに、お店が混んでいるときは、作るのにものすごく手間のかかるモヒートはちょっと遠慮した方がいいかもしれません。おいしいモヒートをいただくために、少しすいた時間帯を見つけてバーに行きましょう。