007シリーズ未だ三分の一

 年末の新作公開に向けて、いい機会なのでシリーズ全作を順番に観て行こう。ということで、ちびちびと時間を見つけて、やっと7本まで行きました。
ドクター・ノオ
ロシアより愛をこめて
ゴールドフィンガー
サンダーボール作戦
(正統なシリーズではないですがサンダーボールのリメイクである)「ネバー・セイ・ネバー・アゲイン」
「007は二度死ぬ」
「女王陛下の007」ここまで来ました。
 「女王陛下」の主演は、これ一本だけのジョージ・レイゼンビー。よく言われることですがショーン・コネリーが降板を宣言した後で貧乏くじを引いた人で、コネリーで定着した人気とイメージの後では、だれがやっても批判されたろうと思います。気の毒に、これ一本で後にも大した代表作もなく消えて行ってしまった俳優さんです。
 今でも007といえばコネリー、という人は多い。僕もそのクチです。しかし改めて旧作を観ると、随分とアラも突っ込みどころも満載。古い映画ってそういうものですね。脳内補完して完璧な思い出になってますが。それでも何ものとも替え難いオーラと雰囲気がある。それが古い映画だと思います。
 しかし今回「女王陛下」をみなおして、これもいい作品だなと再認識しました。コネリーだったら頼もしいキャラクターになるのに、レイゼンビーだと自信過剰のキザ男になる。しかしこれは役者の個性が違うのだから当然です。レイゼンビーももしあと何作か続けていれば、彼の個性を活かした新しいボンド像が築けたと思います。それはこの作品のラストで一番強烈に感じます。007シリーズでこんなに涙ぐむラストは他にはない。もしコネリーが演じていれば、こんなにこみあげてくるものはなかったと思います。後のロジャー・ムーアでさえ、自分らしさを掴むのには数作かかりましたからね。
 さてあとどれくらいかかりますか。年末まで時間をかけて新作までの道のりを堪能したいと思っています。