行きたかった(2)

 19日チャーリーズ行きのつづき。
 はやし夫妻行きつけの神戸のお店で、どうしても是非連れて行って欲しいところがもう一軒あった。そこにも行って貰えることになっていた。「カクテルルームこにし」。
 紫さんのブログで何度も登場するこにしさん。年配のマスターが作るカクテルのどれほど上質であるかが語られており、とにかく行きたくて行きたくてしょうがなかったお店。紹介者がないと入れないお店ゆえ、独り勝手に行くのもはばかられていた。
 行ってみると脳内妄想イメージ通りの感じで、ごく小さくて飾り気のない素朴なお店。4人で早速カクテルを注文。とにかく次々注文。そして全員、みんなのオーダーを味見。こりゃたまらん。
 僕はギムレットマティーニゴッドファーザーバカルディ・カクテル。
 ギムレットは『ロング・グッドバイ』以来行ったお店で必ずいただくカクテル。こちらのギムレットはこれまで頂いたどのギムレットとも違い、最もライム感の強いものだった。完全にジンとライムが溶け合った感じ。旨い。
 ヴェスパ・マティーニは普通のドライマティーニになってしまった。が、この王道カクテルのこれは理想形也。なんと透明なマティーニであることか!
 ゴッドファーザーは滅多に飲むカクテルではないが(もともとカクテル自体あまり飲まないが)、この日は小説・映画に縁のあるカクテル特集ということで。映画にちなみアメリカとイタリアのお酒の融合。この甘みは独特ですが、これまた今まで飲んだ何れのとも違う。美味! マスター曰く「?Wハーパーよりメーカーズマークで作った方が良かったかもしれない」とのこと。次は是非そのレシピで頂いてみたい!
 最後の一杯は小説・映画から離れて、その昔大学生になりたての頃、初めてバーで飲んだカクテルであるバカルディを。バカルディはラムのメーカー名だが、そのラムを使ったカクテル。とても上品な味わい。かつて飲んだときの味は殆ど記憶にないが、懐かしさは存分に堪能。
 とにかくまだまだ頂きたい気分である。3軒も行って(もう一軒最初に独りで行った店については次回)これだけ飲んで、全然「飲みすぎた」感の不快さがない。アルコールに弱くなってきていることもあり、許容量を超えると必ず後に来る不快感の予感があるものだけれど、それが全然ない。これがはやしご夫妻の語っておられたこのお店のカクテルの凄さか!

 ついお酒のことばっかりでそれでもこんなに長文になったけど、このメンバーの心地よさは本当に嬉しい。実に中身の濃い数時間を堪能させていただけました。