できること

 父の実家福島から、とにもかくにも水が必要、との連絡がありました。父母、うち、弟のところで水探し開始。
 ご承知の通りいま店頭からミネラルウォーターが姿を消しています。弟はヨメちゃんの実家がたまたま和歌山に行っていて、あちらではあった、と、送ってくれました。妻の実家からも「外国の水やったらあったで」と送ってくれました。
 妻も、一日で自転車一台を武器にひっかき集めて来てくれました。うちからは、家にあったストックも含めて、親戚二軒にそれぞれ2リットル6本ずつ送ることができました。
 その妻の水集めの途中でこんなエピソードが。
 行く店行く店水が見当たらない中、ある店でついに発見。売り場に購入制限の注意書きもなかったので2本持ってレジへ。そしたらレジで「おひとり様1本限りで」と言われたのです。注意書きは店の入り口に貼ってあったとか。そしたら後ろに並んでいたおじさんが「それやったら1本俺が貰うわ」と言って買われました。会計を済ませ店を出たところでその男性が寄って来られて「ほい」と先ほどの水を差し出されました。最初から譲ってくれるつもりでなさったことのようでした。男性はタクシーの運転手さんだったそうです。お互い様、お互い様、と、車を走らせ去って行かれました。

 こんな時に、人のつながり、人の優しさを痛感します。
 これで二軒にある程度の水を送ることができましたが、着くまでに1〜2週間かかるとか。また、水なんてすぐなくなってしまいます。
 長期的な支援が必要です。募金についてはいろいろな機会をつかまえてこれまでに数万寄付はしましたが、これで終わってしまうのでなく、継続して行かなければなりません。
 僕は親戚なので当事者ですからチャリティでも義援でもなんでもないですが、とにかく少し自分にできることがハッキリしてきたので嬉しさもあります。
 水と募金はいっきに無理はせず継続的に送ること。福島県産の作物は、流通しているものを見つければなるべく買うこと。