東京④ バー・キャンベルタウン・ロッホ(有楽町)

 事前にバー・メイン・モルトの後藤さんにお勧めのバーを伺っていた。その折、このキャンベルタウン・ロッホさんとタリスカーさんを紹介して頂いていた。一昨年妻と上京した際満席で断念したのが他でもないキャンベルタウン・ロッホだった! という訳で念願の訪問となった。
 細い店内、長時間座ってると痛くなる椅子、和やかな雰囲気、気さくで博識なマスター、希少な品揃え、なのに信じ難い破格! ・・・・と、正に教えて頂いていた通りのお店だった。マスターの他に若い女性のバーテンダーさんもおり、またこの方がお詳しい! この日もほぼ満席ながら初来店の僕も暖かく迎えて頂いた。
 まずカウンターに並んでたものからオールド・モルトカスクブルイックラディ20年。よく見るとラベルに手書きのサインがあり、所以は聞かなかったが蒸留所の方でも来られたんだろうなあ。次に後藤さんから紹介して頂いて、という話をして選んでもらったのが、見たことのないボトル、僕と同年42歳のグレンリベット。これは絶品! 華やかで深い。これの後は難しい。こういう時はアイラの荒いやつだな、と思ったら次に出していただいたのはアードベッグ。しかし見たことのないラベル。大変珍しいものだそうで「ローラーコースター」という名。97年から06年までのモルトブレンドした代物とのことで、後ろのラベルにその混ぜ具合が載っている。アードベッグとしては穏やかな風味。
 いやさすが! 雰囲気もウイスキーも充分過ぎるほど堪能。最後店を出る際マスターが「後藤さんにどうぞよろしく」と仰ったのに常連さんのおひとりが反応。「後藤さんって、神戸のあの面白い・・・・」その方も充分面白い、いじられキャラ的な存在。来阪時にはメイン・モルトに寄られるのだろう。本当に、賑やかで気さくな、あったかいバー。人気があるのも当然とつくづく実感した。