「ワイルドバンチ」と「明日に向かって撃て!」

 同年1969年に公開された、共にワイルドバンチと名乗る盗賊団に属した男たちを描いた物語。同じ盗賊団だったのかどうかは僕にはわかりません。
 僕は「明日に向かって撃て!」が大好きなのですが、「ワイルドバンチ」が好きな方の多くは「明日に向かって撃て!」は「気取ってる」と感じている人が多いのではないか、と、勝手に想像しています。どちらも従来の西部劇のイメージから大きくはみ出した作風ですが、その「はみ出し」方の方向が全く正反対と言っていいかもしれません。しかし正反対かもしれませんが、どちらも「時代遅れの男たちへの挽歌」というテーマ性は共通しているのでは? と感じました。
 「ワイルドバンチ」も凄い作品でした。遠いかすかな記憶しかなかったので今回ディレクターズカット版を観たのですが、劇場公開版と随分上映時間が違います。編集も相当違うのでしょうか? 何れにせよ、この作品はスクリーンで観なくては「観た」とは言えないのだろうなと感じました。ウイリアムホールデンのうらぶれっぷり、アーネスト・ボーグナインの人間味、たまりません。そしてなんと言ってもロバート・ライアンがいい! 鳥猫さんが名作と仰るのがよく判りました。

 両作と関連でこれも比較したくなるのが、「ワイルドバンチ」のサム・ペキンパー監督作品「ビリー・ザ・キッド 21歳の生涯」と、「明日に向かって撃て!」主演のポール・ニューマンが主人公を演じた「左ききの拳銃」。ビリー・ザ・キッド対決。製作年は相当離れてますが、ともにビリー・ザ・キッドを描いた作品の代表と目されている。どちらも「ワイルドバンチ」同様昔見たかすかな記憶しかないので、改めて観直したいです。
ワイルドバンチ」予告編

名曲「雨にぬれても」