「猿の惑星」シリーズ

 暫くかけて、シリーズを通して観ました。
 1「猿の惑星」1967年
 2「続・猿の惑星」1969年
 3「新・猿の惑星」1971年
 4「猿の惑星・征服」1972年
 5「最後の猿の惑星」1973年
 第一作だけは昔テレビで観ているつもりでしたが、実際にはいくつかの場面と有名なラストを知っていただけでした。2001年のティム・バートン版「PLANET OF THE APES/猿の惑星」は映画館で観ています。その時点で、確かにオリジナルがどういう話かということは知識としてシッカリ把握した上で、比較して観た記憶があります。その時にピエール・ブールの原作小説との差異もちょっと調べたはずです。肝心の映画第一作を観もせずに比較してたんですね。思い込みって恐ろしい。
 何かで、シリーズで物語がループしていると読んだ記憶があったのですが、これ全然ループじゃないですね。これまた一体どんな勘違いだ。
 名作と言われる第一作もいろいろと突っ込まれてはいますが、有名なラストのオチも含めてさすがだと思いました。それ以降の続編は最初っから期待をせずに、それでも気になるので観た訳ですが、第二作は本当に要らぬ余計なことをしたと思うものの、3作目以降はちょっと別物と思って観ればこれはこれなりに意外と面白かったというのが本音です。相当予算が削られたこともあるのでしょう、どんどんスケール感もみみっちくなっては行くんですが、制作当時の時代背景、アカ狩り、人種差別、ベトナム戦争禍など・・・・そういったものに対する社会批判が込められているのがよくわかりました。3作目など、初作と立場を入れ替えてなかなかよくまとまっていたと思います。思いがけず楽しみました。
 そうそう、4作目は公開版の前のエンディングも見られたのですが、これもしこの最初の方のバージョンだったら、次が全然違ってたのではないかと思うほど重大な違いがありました。公開版の方の流れで次の最終作5作目でシリーズで初めてのハッピーエンディングを迎え、ようやくシリーズに幕を降ろしたという感じでした。4と5はあの「ナバロンの要塞」のJ・リー・トンプソン監督かと思うと肩透かし喰らった感があるものの、世評ほど悪くも思いませんでした。
 繰言になりますが第1作とは隔世の感、全く別物という印象は拭いようもありませんが、長年気になってたシリーズの全貌を確認して、ちょっとすっきりしました。バートン版も見よう。