理想的な本づくり

 吉宗さんのお店pen and message.で開催中の「神谷利男著 My Favorite Fountain Pens 展」http://www.p-n-m.net/column/column24.htmlにてこの本を買ってきました。ご本人がいらっしゃったのですが、あまりの盛況ぶりにお声もよう掛けずに帰って来ました。
 デザイナーの神谷利男さんが、ご自身愛用のペンたちを題材にした本ですが、ご自身が文章・写真・絵・デザイン・構成全てを手がけて作られた本です。こういうのって、できそうでできないある種理想の本作りですよね。本に限らずCDなんかでもそうですが、中身の作品は自分のものであっても、構成やパッケージなどは企画会社の手に委ねられており、必ずしも自身のイメージや意向が反映されている訳ではありません。無論「いい作品」作りのためには多くの専門家がかかわった方がいいに決まってるんですが(マスプロダクションの場合それより「セールス」の一語が最優先なのでしょうが)多分に趣味的な、完全に自身のコントロールによって作り込まれたこういう作品も、本当はもっとあっていいんじゃないかと思います。
 もちろん内容的にもとても魅力的です。自分の趣味分野において、こんな本作りがしたいなあ。