映画「チェ 28歳の革命」「39歳別れの手紙」

 またまた妻の試写会ゲッター再始動。「チェ 39歳別れの手紙」が当たりました。しかし! これはもともと一本の映画だったものを二部化したその後編ではないですか! そら絶対前編観とかなあかんやろ、ということで、前編が公開されてすぐにまずそれを観て、そして試写に臨みました。
 試写会は大変な人出でしたが、大半が女性。例の試写会当たり率の高い30代前後の世代の方がやっぱり多い。これ、一体どれくらいの人が本当にチェ・ゲバラに興味があって来られたのだろう、と、失礼ながらいぶかってしまった。偏見かもしれませんが、チェ・ゲバラが好き、と仰る方でまだ女性の方を知りません。それにやはりどちらかと言うと年配の方の方が多いと思う。偉そうなことは言えない。この試写会を当てた我が妻も、試写会に応募するのが好きなだけで、そもそも映画自体そんなに好きじゃない、ましてゲバラの存在そのものも知らなかったという人です。僕だって、キューバ革命を成功させた人、くらの知識しかなかったので、さすがに少し事前に勉強して来ました。
 作品は、非常にストイックに作られていたと思います。映画的な脚色は一切なかった感じです。淡々と軌跡を追っていました。だから、かなりの人にとって観続けるのに忍耐の要る作品ではないかと思います。それだけ作り手が正直に、真摯に臨んだ映画だという気迫が込められていたとも思いました。
 極端に説明がないので、やはりある程度の知識が要求されます。そしてゲバラの革命思想そのものも前面に打ち出されている訳ではなく、特に後編は、これだけ観ると「なぜこの人は、こんな思いをしてまで革命に身を投じたのだろう」と思ってしまうかもしれません。逆にそれだけに、本当に凄い人だったんだな、という念を強くすることになるでしょう。
 こんな人だったんだ、という驚きの、計四時間半でした。チェ・ゲバラのことが知れて、僕にとってはとてもいい機会でした。上映後の会場は、案の定「わからなかった」「しんどかった」という感想の嵐。試写会というのも良し悪しですね・・・・。
 チェ・ゲバラは生きていたら80歳になる年とか。そういえば、手塚治虫も生誕80年ではなかったですか? 関連のない二人ですが、どっちも凄いなあ・・・・。