映画「ダークナイト」

強烈なデザインのポスター

 言わずと知れたバットマンの新作、新生「バットマン ビギンズ」の続編です。
 バットマンにはあまり詳しくないです。知っているのはこの前作「バットマン ビギンズ」とその元ネタとなったコミックの「バットマン:イヤーワン」、そして以前のティム・バートン版映画くらい。「ダークナイト」というとコミックの方の「バットマンダークナイト・リターンズ」あたりが年老いてからカムバックする話で興味があって、「それならクリント・イーストウッドあたりで映画化したら面白そうとは思うけど、これ若い頃の話になってるんだろ」とイマイチ興味が出ずにいたんですが・・・・実際に観たら凄かった!
 撮影後急死したヒース・レジャー演じるジョーカーの狂気が凄いと喧伝されてましたが正にその通りで、本当に怖いです。何をするかわからない緊張感がずっと映画を引っ張ります。ジャック・ニコルソンが演じたジョーカーも強烈だったけれど、正体不明さも含めてこのジョーカーはえげつないくらいです。端的に現代の闇を象徴してるのでしよう。
 新生バットマンは信念の人です。その信念を貫くために奈落に堕ちて行くことになります。悪意の塊であるジョーカーに人の善意を知らしめるために。街の誇りと希望を死守するために。闇の騎士=ダークナイトというタイトルが、最後の最後に重く胸に響いて来ます。もしかしたら映画版の最高傑作が生まれたのかもしれない。余韻に引きずられて、少々大袈裟ながらそんな風にさえ思ってしまいました。