準備はできているのです

 ここ暫く、自宅で少しの時間をみつけては、インディ・ジョーンズシリーズの過去3作を手持ちのDVDで観直しておりました。これでいつでも最新作を観に行けますが、肝心の時間が・・・・。前3作は全て映画館で観てますからね。これも是非公開中に観に行きたいのですけれど。
 しかし振り返ってみるに改めて画期的なシリーズでしたね。一作目は昔の連続活劇の雰囲気を、実際にはそれを知らない世代の僕なんかにもありありとイメージさせて大興奮させられたもんです。やっぱこれが一番好きです。二作目は正直シリーズの中では作品として弱く、スピルバーグ監督自身も気に入ってはいないとのことですが、改めて観るとこれはこれでありかな、と思います。いわゆる「ジェットコースター映画」という表現を生んだ作品で、ひとつの行動が次のアクションを生み、文字通りのノンストップアクションを展開するこの隙のなさ。トロッコチェイスなど本当にまんまジェットコースターですもんね。スピルバーグらしい「父子の関係」がテーマとしてちょろっと含まれています。残酷描写が激しいですが、これも実はスピルバーグの特質のいち側面ですし。
 その「父と子」を中心テーマに据えたのが第三作で、完成度はこれが一番かもしれません。そもそもスピルバーグが持っていた007への憧れがこのシリーズを生むきっかけとなったそうですが、その007へのオマージュよろしくショーン・コネリーが出演しているのがいいですね(実は他にも007シリーズに縁のある俳優が出ていますが)。いろんな意味でコネリーとハリソン・フォードが父子というのは無理があるんですが、観ている間はそれが全然気にならないから不思議です。そもそもこのシリーズ、007をイメージしながらそれよりも人間臭い、弱さも併せ持ったヒーロー像というものを確立し、これが本家007にも影響して行ったのですね。007に限らず、その後の多くのアクション映画の礎となったシリーズです。
 さて新作はどうなんでしょう。まあ、仮に出来が良くなくても構わないんですけどね。こうしてもう1作撮ってくれただけでも嬉しい。