恥知らずは承知

 友人がブログを閉じる。それはご自身の意志なので他人がとやかく言うことではない。ただ個人的に残念で仕方がないというだけだ。時折知人のブログやホームページの中で、「こんなブログ(や日記)続けてても意味ないよなあ」というようなご発言を目にする。大したことも書いていない、という、大変内省的で真摯な姿勢の結果だと思う。
 翻って自分のこのブログを見直すとき、それを言っちゃオレのなんてどうなんだよ、ということになる。まあ始めから僕などは志が低いので、人さまが読んで多少なりと意味のあるものを書かないと、という意識自体がない。それで悪いと特段思ったこともない。
 以前は小説のものまねをしていた。今でも時折「やっぱり小説はまだ書く気にならないの?」と訊かれる。先のことはわからないけれど、少なくとも今の心境としては僕が小説を書く意味がないと思っている。以前は書きたいという意欲があった。この一点で僕でも小説を書く意味はあつたと思う。しかし今は何の意義も見出せない。もっといいもの書くやつはいくらでもいる。今は僕はひとの書いたおもしろい小説を読んでいる方が楽しい。
 それでもいじましく、文章は書いていたい。何も虚構に託すことはないのだ。思ったことがあれば思った通りに書けばよい。僕が恥知らずは承知でアクセス規制もかけずブログを書き続けている理由は、たったそれだけだ。これは意志の問題なので、書き手が書く意志を、自分が書く意義を見失ってしまってはもう続けることはできない。だからどう言いようもないのだけれど。寂しいです。本人のことを思ってより、ただただ自分のエゴでそう思います。