たぶんこれが最高の味
バー・メイン・モルトは相変わらずのベンリアック天国で、店のあちらこちらに他所で見たこともないベンリアックが並んでいるけれど、中でも希少な1968年を発見。そう、僕の生まれ年。高価なものだけど評判が良く、もうあと一杯くらいしか残ってない。こんな縁はないと思いハーフショットで頂いた。
すごすぎる。濃醇な南国果実。それでいて複雑。次々と口中で変化を遂げ、なくなった後にもなお芳香が消えない。審美眼厳しいメイン・モルトのマスターをして生涯のベスト5に食い込んできたモルト、とのこと。実はまだベンリアックには別格の40年というのがあるそうだが、それを置いておくとこれは完璧な理想形に仕上がった最高のベンリアックである、と。僕は水を飲むのも惜しんで余韻を残して店を出たものだ。
今日から教育実習が始まり一方で出張もあり、息つく暇もない週がまた始まった。正直もうギブアップ気分ではあったのだけど、ちゃんといいこともあるもんだ。シングルモルト飲み始めてまだそう経ってる訳ではないけれど、そして今までにもいろいろと素晴らしいものに出会ってはいるけれど、たぶんこんな旨い飲み物に出会うことはそうないのだろうと思う。大袈裟ではないです。
僕が飲んでしまった後には、ほんの少しだけボトルに残った。それはマスターが「こいつは自分のにしょ」と仰ってた。もう、飲めませんよ。