おおつごもりに

(年末年始、意外とひとりで作文ということができる時間がないものです。日記が滞りました。)

 やっぱりこの一年も、四方八方遥拝すべき一年でありました。
 仕事では2年生の担任であり、昨年度よりは生徒のいろんな面を知ることもでき、また頼りにしてくれる子も増えたかなと思ってはいます。ただ来年度の新校への移転に伴って他校への転勤の可能性を覚悟しています。職場の方々は皆さん担任途中の人を放り出しはしないだろうと仰いますが、今回はそんなこと言っていられる環境ではないと思っています。2校が合併するのですから単純計算でも職員の半分は転勤です。しかも、この合併・新校立ち上げの中心的な役割を担っているスタッフに、本校でも合併相手の学校でも国語の先生がなぜか特に多い。僕はそんな位置にはありません。国語の教員ばかりそんなにたくさん配置される訳はないのですから、こういう覚悟もする訳です。仕事に転勤はつきものですから職場への過度の執着は持ちませんが、担任学年が2年→3年のタイミングでの転勤は相当に辛い。前の学年の担任3年間が終わる時に当時の教頭先生から頭を下げられて、新学年の担任のやり手がないから継続してやってくれないかと頼まれた時には、大変な時期に重なるのは承知しながらも何より担任をまたさせてもらえるのが嬉しくて二つ返事で諒解したものです。その時は、3年間担当するのだと頭からそれを前提として考えていました。ここに来て状況は大きく変わってしまった。
 すっかり転勤への不安の愚痴になってしまいましたが、これまでになく仕事を任された、初体験の行き先である沖縄修学旅行という大行事など大きな仕事も多く、仕事に関してはまあ「やれやれ」といった感が振り返ると大変強いです。この「やれやれ」には正直心理的な疲弊のニュアンスも強い。今の職場には本当に頭の下がるような熱心な方が多いのですが、その一方であまりに自分の価値観が他の皆さんと乖離していることに愕然とした事例が連続しました。「何を今更」とこれは励ましの意味で言われもしましたが、ひとりの生徒に対しても大きな決断ほど全体で決めるものですから、徒労感や孤立感は正直相当なものがありました。
 そういった疎外感を支えて頂いたのは、やはり外の世界の方々でした。「ただ飲んでるだけ」のようであっても、そういう場でバランス感覚を確認できたり、前向きな精神を鼓舞されたりして、なんとかやってこられたのです。どんどんと新たなステージに歩を進めて行く姿に力を授かったりもしました。本当に、皆さんあっての私だと思います。
 これからもこうやってひとに支えられて生きていけるのだと思います。年が明ければすぐ40になります。「不惑」などという言葉とはほど遠いですけれど、やれることを精一杯やって生きていきます。