意外とつまらない

 沢尻エリカという人に特に興味もないので触れるつもりもなかったんですが、ここ数日「実はこうだった?」というような情報が多くて、意外とつまらないな、と、他人事だからと言って大変無責任なことを思ったりしています。
 問題になった行動についてプロとして云々ということは今更言いません。ご本人さえ言ってることですし当たり前の話です。ただ、あれはあれで面白いキャラクターだなと思ってたのに、案外あっさりと、しかも涙流して謝罪したと聞くと、やはり「謝るくらいなら最初からすんなよ」と思ってしまいました。彼女が性格悪いらしいということはもうみんなが認識してることなのだから、あとは女優の実力で世間を頷かせるしかないでしょう。女優なのですから、性格が悪かろうがなんだろうが、スクリーンやブラウン管(言い方古いか。今やブラウン管のテレビは少数派か)で魅力を発揮すれば、観客も魅了されるしまた使いたいと思う監督やプロデューサーは出て来る訳です。また、そうじゃなきゃいけない。「あの人は性格が悪いからロクな女優じゃない」なんて言う人は作品なんか観てないフシアナ野郎です。
 無論舞台挨拶だって立派に仕事のひとつですよ。映画のプロモーションで同じような質問が続いていてどうこう、ということですが、ハリウッドのスターを見なさい。映画の宣伝のために世界中をまわって、それこそ数ヶ月間おんなじような下らない質問に答え続けるわけです。その間どれだけファンサービスにいそしむか。気難しいと言われるような俳優だってそういうことはちゃんとやってるんですからね。でもやっぱり俳優の力量は作品の中です。ハリウッドスターの例で行くならこういう暴君タイプもまたスケールが違います。マーロン・ブランドなんて最たるものでしたよね。言うことは聞かない、台詞は覚えて来ない、べろんべろんに酔っ払ってる。でもひとたびスクリーンに映るや、作品が神がかってさえ来る。使う監督も大したものですが。
 気ままにいきたいなら通す覚悟をなさい。あとで泣いて謝るなんて一番不細工だ。単にスケールの小さいオシメ様でしょう。あほらしい。

 作品は、実はちょびっとだけ興味があります。万年筆屋が舞台になるのでしょう? 沢尻サンは劇中でデルタのドルチェビータのミニを愛用してるんですよね。僕は万年筆でなくボールペンを持ってますよ。これが縁で「万年筆大使」に任ぜられたというニュースもありました。劇中で魅力的でさえあれば、なんも文句は言いません僕は。映画みもせずこんなこと書いてるのは、やっぱりちょっと無責任かもね。