知ったことか

 朝仕度しながら見るニュースをどこの局のにするかは妻に任せています。ほぼ民放ですが。そうすると大抵芸能ニュースが入ってきます。ある日のある芸能レポーターのお話。
 某女優に妊娠説があって、何かのインタビューの際に(いつものことながら)本来の話題そっちのけでこういうことに対する質問が飛んだ。女優はあいまいに笑って退場。レポーター、これに怒っている。曰く、妊娠してるかしてないか、どっちかじゃないか。どっちみちすぐわかることなのに、何をもったいつけているか。芸能人はサービス業。こういう庶民の関心には答える義務がある。あの女優はそれを解っていない、と。
 本気で言っているのか、と、この男の正気を疑った。確かに芸能人はサービス業。「有名税」という言葉もある。ある程度プライバシーに過度に興味を持たれてしまう部分はある。それでも、あらゆるプライバシーを白日の下に晒す義務なんて存在しない。まして今回の話題は妊娠。いちばん大人が配慮を持たないといけない話題じゃないか。いまや平然と「子どもはまだ?」なんてことを言う人は、世間では品性を疑われるご時世。芸能人だからといってこれは例外にはなるまい。それを言わないのが不遜だという芸能レポーターのほうが数千倍不遜だ。だいたい、(全員がとは言わないが)芸能レポーターは自分の仕事が社会正義だと思っている。とんでもない。ただの余計なお世話の覗き屋じゃないか。
 生まれ変わって絶対なりたくない職業。それが芸能レポーターだ。
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