ベンリアック天国

対照的なベンリアック

 ベンリアックというのはシングルモルトの中でも相当マイナーな方になると思うのですが、三宮のバー・メイン・モルトのマスターが無類のベンリアック好きで、ものすごい品揃えの中でもこのベンリアックは本当にいろんなものを飲むことができるのです。おかげで、このマイナーなモルトの魅力を知ることができます。僕もすっかりファンになってしまった。
 この日はまず最近出始めたエクスクルーシブ・モルトのシリーズのベンリアック。このバーの近所の酒屋さん頃末商店でこのシリーズを目撃しましたが、ベンリアックは売ってなかった。やっぱりマイナーなんだな。このベンリアック、口に含むとベンリアックらしいフルーティさが広がる。と見せてフィニッシュは結構スモーキー。最近のアイラブームでベンリアックでもピートの効いた商品が増えている。でもこれは短時間で味わいが変化して行って、いわば「2度おいしい」。
 次は新宿伊勢丹限定、というベンリアック。新宿伊勢丹、こないだ行きましたとも。バーカウンターを併設した酒屋さんも横目で見ました。でもその向かいの洋菓子コーナーから眺めてただけでした。あそこにこんな限定品があったんですね。これはリベンジせずにはおれまい、ということで飲んだのです。こちらは先ほどのとは逆に、グラスを口に近づけただけで強烈に香るくらいピートが強いです。「何も言わんと出したらアイラのモルトかと思う人もいてるんちゃいます?」とマスター。でも、後口はまぎれもないベンリアックなんですね! これもいいボトルやなあ。欲しいなあ・・・・。
 口当たりがフルーティということで他に薦めて下すったのが、サントリーが扱う前のグレンリベット12年。安く入手したということで一杯の値段も格安ながら、今のグレンリベツトからは完全に失われてしまっている口当たりのフルーティさが堪能できるということでかなり惹かれたのですが、この日はベンリアック飲み比べで留めておきました。次の楽しみだ。カウンターにはまだまだいろんなベンリアックが並んでいます。日本の酒屋ではお目にかかれない相当珍しいボトルも。正にここはベンリアック天国なのです。