諸悪の根源とは言わないが

 テレビのことなんですが。
 書いてしまったので知らん顔もできません。納豆ダイエットのアレね。職場でも「騙された!」と怒り満開です。もともとウチは晩飯にはたいてい納豆が出るような家なのでそれほど違和感はありませんが、やっぱり何か特定の食物ひとつ食べて痩せられる、なんて話ね。毎日毎日どこかのチャンネルで喧伝されてる新しいダイエット術に限らず、お薬にだって眉唾なところがあるので僕は「あ、そう」という感じですが、信じてた方には許されない思いがあるでしょう。いや振り回された納豆業界の方や番組の出演者には迷惑千万。このようなhttp://nuncyaku.blog.shinobi.jp/Entry/2/思いをした方も多かったことでしょう。もうじき納豆も安定供給されましょうが。
 それにしても、そもそも皆さんどれくらいテレビでやってること信じてご覧になってるんでしょうね。ネットでもそうですが、公共の場にさらされてるからというただそれだけのことで端から信じてかかるのも実はだいぶおかしいと思うのです。無論一番悪いのは嘘っぱちでっちあげてしまう方なんですが。テレビに出てる人が言っているというただそれだけでイコール真実という考えは相当危ないです。どうぞご自身のものさしを。僕だって偉そうなことは言えませんけれども。
 話は飛びますが今日職場でもらった冊子にある研究報告が載ってましてそれを読んだんですが(手元にないので出典等申し上げられなくてすみません)、そのテーマが「子どもとテレビ」というものでした。赤ん坊が発達段階でテレビ漬けになることが、昨今の若い子のコミュニケーション能力の低下・集中力の低下・感情コントロール力の低下とかかわっている可能性がある、ということです。これはありえるなと思いました。テレビは言語の海のように見えながら、特に子どもにとっては機械が延々垂れ流している音声であって、人と人とが意志を交わす「コミュニケーション力」は持っていませんからね。赤ちゃんにはなるべくたくさん直接に語りかけてあげることが必要です。それが行く行くのその子の言語能力他多くの能力開発に決定的にかかわってきます。それをせずに、例えばお母さんが子どもの目を見るのでなくテレビに気をとられつつ授乳をしていたとしたら・・・・。と思うだけでも空恐ろしい。こういう研究はテレビっ子である若い親(と将来の親候補生たち)にも是非耳に入れてほしいですが、テレビじゃこういう話は絶対やりませんからね。そりゃそうです、自分の首を絞める話だ。
 以前新聞記者さんの講演で「これは手前味噌な話ではなく、テレビを見る時間の多い子の成績は悪く、新聞を読む時間の長い子の成績は良いという傾向がある」という話をされてました。成績云々というのは計る物差しによりますが、これあながち大袈裟な話ではないと思いますね。大人だってテレビばっか見てたらもの考える力落ちると思いますよ。
 もちろんテレビ番組にもいろいろあります。人間にものを考えさせる番組だっていくらもあるが、大抵「垂れ流し」状態になってるテレビ番組って、そういうのじゃないです。テレビばかりが諸悪の根源とは言いませんが、少なくともテレビ依存症になって得することってあんまりないんじゃないかという気がします。