頑張ったって、いいことないじゃん

新しく取り上げ始めた教材の小説で、中学生の女の子がそう言います。お父さんは、それにうまく言葉を返せない。父さんは地域の小学生の野球チームの監督をしていて、先の女の子の弟がこのチームで6年生。これが人一倍の努力家なのに、下手くそで一度も試合に出られないんですな。お父さんの胸中は複雑です。
生徒に、この女の子の考えについて考えてもらいました。多くはそう思ってた時期があって気持ちは判るが、やはり努力は大切だ、という意見。でも当然この女の子と同意見、頑張ったってしょうがない、と書く子もいます。確かに、そう思うのは尤もではある。尤もではあるが、そのまま立ち止まっていたのでは勿体無い。僕にはこのお父さんと違って、幾つかの答えがあります。まあ、このお父さんも、最後には野球少年に教えられ、女の子と語り合う気持ちになるのですが。
この作品から、以前山本酒店ご主人から頂いた「日本一短い往復書簡/父との手紙」への応募に繋げて行きたいと思っております。