一泊旅行②

霧の霧ヶ峰

 朝目覚めると、ホテルの正面がゲレンデでした。昨夜は気づかなかった。もう少し奥まで足を伸ばすと、以前修学旅行付き添いで行ったことのある熊の湯なんですね。気温は20度から上に上がりません。なんていい避暑地なんだ!
 この日はもう帰りですが、途中「白樺湖・プラザ21」という処と「霧が峰高原・レストランビーナス」そして「野沢菜センター」というところに寄りました。白樺湖は着いた時は快晴だったのに、急に雲が広がって雨が降り出しました。おかげで霧ケ峰は霧の中でした。霧が多いから霧が峰なんで、しょうがないですな。最後の野沢菜センターも含めひたすら試食巡りに血道を上げておりましたから、珍しいもんはいっぱい口にできましたが、僕が心惹かれるような「しょうもないもん」をじっくり見る時間は皆無でして、どなたにもお土産がありません。ごめんちゃいです。
 帰路はさすがに途中でどデカい渋滞が発生し、それを避けてバスはいろいろ進路変更をしてくれました。途中からお馴染みビデオ映画の上映となったのですが、一時話題になった「北の零年」というやつで、あたかも「おしん拡大版」のようなこれでもかという不幸のつるべ打ち物語で、こういう時に見るのにはしんどい映画でした。それもあとたぶん十数分でおしまい、というクライマックスで梅田に着いたので結末は判らず。みなさん案外見ておられたようで、プッツリ切れた瞬間にはえらい溜息が上がってました。
 ガイドさんもラジオのアナウンサー見たいな落ち着いたいい声で道中解説してくれました。添乗員さんは若い方で、お仕事拝見してると自分の修学旅行付き添いをどうしても思い出し、「ご苦労様です」と心の中で労わずにいられませんでした。このバスツアーというのは本当に格安で、その値段を考えると上等だなあ、と思うのです。僕らのような比較的若いめの夫婦は少なくて基本的に年配の方向けなのでしょうけれど、家族連れで若い子どももついて来てるところもあり、親子ふたりらしい組もあり。僕が車運転できないので(あと経済的にも余裕ないので)ウチにはこういうのが程よいのかもしれません。とにかく、いい避暑になりました。