いかりや長介さん

亡くなったんですねえ。びっくりしました。もちろん「8時だよ、全員集合!」は毎週楽しみに見てた世代です。
以前べスさんのとこの掲示板で、僕が勝手に「水戸黄門役は誰がいいか」というくだらん話題を展開したことがあったのを、今朝彼女のHP見てて思い出した。現・黄門様の里見浩太郎は5代目。初代・東野英治郎と2代目・西村晃の時代に「助さん」を演じていた。どうも時代劇俳優というのは層が薄いのか、同じ人ばっかり出てくる。(その傾向を打破しようとする試みも最近増えていて僕は面白いと思うが、昔からの時代劇ファンはだいたいそういうのは嫌いだ。)役者の個性も向き・不向きもあったもんじゃない。この里見黄門もそうだろう。僕は「水戸黄門」の原作は知らないが、いや、テレビだって親父が見るから横で付き合わされるだけなのだが、黄門さまの人物像を初代・東野黄門から考えれば「ひょうひょうとしていて、しかしいざとなると実は凄いじいさん」というイメージだ。里見浩太郎では堂々としすぎだろう。その線で行けば3代目・佐野浅夫がいい後継者だったろうと思う。しかし彼が襲名した時は、先代西村黄門のイメージのせいで結構不評が立ったのを覚えている。次の4代・石坂浩二が最も不評だった。僕はこの石坂黄門を一度も見る機会がなかったが、職場の時代劇ファンの方の話によると、妙に人物描写もストーリーもリアリティが出てきてしまい、後味の悪い現実路線になってしまった、とのことだった。僕は強烈に「見てみたい!」と思ったものだが、しかしまあ、これはタイヤキを買って食べてみたら中身はたこ焼きだったというようなもので、ファンに受け入れられる訳はないわなあ。
それで、である。じゃあ早く里見を引退させて、誰に黄門様をやらせりゃ一番いいか、という話題である。よく若い女の子のHPでこんなしょうもない話をしていたものだ。付き合ってくれたべスもべスである。
さっきも書いたが、「ひょうひょうとしていて、いざとなると凄い」これである。大滝秀治では怪しすぎるか、とか、いろいろ出した中で出てきたのが(べスが出してくれたのだっけ)、いかりや長介・黄門案であった。おお〜。こりゃ案外いいかもしれんぞ。演技がうまいとは言えんが味のある役者になってきていたいかりや長介。ひょうひょうとした処がいかにもである。まあ将軍家血筋の気品というのがちょい厳しい気がするが。「お〜っす」かなんか言って出てきて(もちろん助さん・格さんはかとちゃ&志村。八べえが工事でなぜかブーもいる、と。)、悪党のあまりの所業に「ダメだこりゃ」。いかん、すっかりドリフの大爆笑だ・・・・。
この革新的なアイデアも、長介さんの死によって夢と終わってしまった。踊る大捜査線だって続編はどうするんだ。大層なファンではなかったけれど、な〜んか寂しくなる訃報であった。しょうがないので、後は青木功を長介の影武者にするしか方法はないな。