年末年始の映画

 この年末年始は意外と映画よく観られました。
 「007/スペクター」と「スターウォーズ/フォースの覚醒」については既に触れてますが、それ以外に「クリード/チャンプを継ぐ男」と「アンジェリカの微笑み」を観ることができました。
 前者は言わずと知れた「ロッキー」シリーズの続編。最初その存在を知ったときは「『ファイナル』でいい終幕を迎えたのに、結局まだ儲かると思うとずるずるシリーズ続けるのか」などと思いましたが、そういうことではなかったようです。「ロッキー」シリーズを愛して止まない若い映画作家がどうしても作りたくて、社会派作品で実績を作った後スタローンを説得して作ったという経緯だそうです。シリーズで初めて、シルベスター・スタローンの脚本に依らない作品。
 本当に、シリーズに対する愛情が満ち満ちた作品でした。案の定ボロ泣きしました。これがシリーズ化するのが既成事実のように語られてますが、これで終わりでいいのではないかと個人的には感じます。思うところもありますが、いい作品だったと「拾い物」の嬉しさを貰いました。
 後者はお恥ずかしながら初めて観た巨匠マノエル・ド・オリヴェイラ作品。101歳のときの作品ですよ!
 ごく短い作品の中に様々な要素があってひとことで語ることが憚られる思いです。しかしこんな映画久しぶりに観ました。豊穣、と言うべきでしょうか。あと何度か観ないと語れない、という気がします。評はあちこちで見られますので参照していただいたらいいと思いますが、そりゃもう皆さん絶賛しています。ただ、だからと言って妙に期待して観ると肩透かしを喰らうかもしれません。それほどに、一見さりげない作品です。うん。これはソフトが出たら絶対手元に置いて、何度も見返したいと思います。