2013 本

 本当は年末にやりたかった、2013年を振り返る企画。この一年で出会った素晴らしいものをまとめたかったのですが、短時間で慌てて振り返っても出て来るものは知れてますなあ…。せいぜい、思いついた範囲で。
 やっぱり大して読めなかった。仕事のための仕込みとして新聞・雑誌は頑張って読むようにしているのですが、読みたい・読みたくないの波もあり、お恥ずかしながら読書量も極めて控えめ。

 いわゆる「名作」の再読は多かったです。『斜陽』『みずうみ』『それから』等々。それらは措いたとして、印象深かったのは、「利休三昧」と称して千利休を題材とした小説をいっきに何作かかため読みしたことです。
『茶道太閤記海音寺潮五郎(S15 1940)
お吟さま今東光(S31 1956)
『秀吉と利休』野上弥生子(S39 1964)
千利休とその妻たち』三浦綾子(S55 1980)
『本覚坊遺文』井上靖(S56 1981)
『利休啾々』澤田ふじ子(S56 1981)
利休にたずねよ山本兼一(H20 2008)
 歴史上の人物について、こういう読書の仕方は面白いと思いました。

『共喰い』田中慎弥
桐島、部活やめるってよ朝井リョウ
『私たちには物語がある』角田光代
『縮みゆく男』リチャード・マシスン
『こころ』谷川俊太郎
などが、いま思い出されます。

 あと、作品としては多くマイナス点を抱えながら、出来事として感慨深かったのは『サイボーグ009完結編 2012 009 conclusion GOD’S WAR』(小野寺丈)。潜在的にずっと待ち続けて来た、サイボーグ009の結末。良くも悪くも、そこにケリをつけてくれました。

 また後になってあれやこれやと思い出すんでしょうが、とりあえず。