桜桃

 桜桃忌でしたね。今年は太宰生誕100年ということで、過日ここにのっけた「斜陽」の他にも「人間失格」「パンドラの匣」と映画が続きます。楽しみのような、そうでないような。いまさらここで凡百な太宰論をぶつつもりはありませんが、この日が来る度やはりひの作家が特別な存在であることを感じずにいられません。
 ファンにはあの語り口こそが命。おそらく、どんな映画化をしてもファンに充分に満足して受け入れられることはないのでしょう。早くからキャスティングが物議を醸していましたが、さて、どんな映画ができたか。できれば映画館に足を運びたいですが、どうも当分そういう余裕がなさそうです。桜桃の実を買い求める気持ちの余裕もまたなく・・・・。