やっぱりみんなと一緒がええんか

 最近いくつかのテレビ番組で、選択肢のどれが一番「国民」に支持されているかを当てる、というのがはやってるようです。アンケートやリアルタイムの視聴者の投票で、一番共感された選択肢を当てた人が得点するというやつ。昨日は4種類ほどのスイーツの中で「あなたならどれを選ぶか?」実にどうでもいい話です。
 まずもってどれくらいの「分母」なのかも不明瞭だし、番組を見てる人なら相当世代等偏りがあろうに、それを「国民」と呼んでいるのもイヤだし、何より「他人とおんなじ感覚である」ことを誇ることがそんなに面白いか? とつい思ってしまう。テレビ番組なのだからイヤなら見なけりゃいいのだし、第一こんなことに目くじら立てるのは大人気ないというか、まあミもフタもない。というのはわかっているのだけれど。「個性の時代だ」だの「多様化」だの言いつつも、やっぱりみんなと一緒がいいのね。若い人たちと接してると、切ないくらい感じます。場の中でひとと違って目立つことをピリピリしながら避けている様子を。それほど神経質になりながら、社会的には肝心な局面ほど平気でKYなのも気になります。要は、親しい(と言うか身近な)他人にだけ過剰に気を遣う。
 テレビの企画屋さんは世間の風潮を敏感に捉えて「売れる」ものをどんどん消費させて行くのがお仕事なんでしょうが、あんまり下らんもんばっかりはやらせないで欲しいとつい思ってしまいます。一番嫌われそうな文章ですね、これ。