めっけもん

希少なオーナーズ・カスク

 営業で早い時間に梅田に出たのでターロギーに行ってみた。勇気を出して山崎のヴィンテージモルト1979(ミズナラ樽熟成のやつ)のショットの値段を訊いてみたら、予想を更に上回るナンと一杯一万円! さすがにこりゃダメだと思って余市の1987年をお願いしていたらマスターが出て来られて、それとは別のミズナラがありますよ、と。それはやはり山崎なのだけれど、フランスのla maison du wyskyという会社が50周年記念に注文したオーナーズ・カスクで1986年蒸留の20年もの。フランス相手ということで油断?したかミズナラ樽にしては破格の安さだったそうで、こちらならショットで1/3ほどの値段とか。余市の後でこれを頂いた。口に含むと途中からあの独特の「和」の香りがドッと広がってくる。そして甘い! 60度という度数を全然感じさせない。「よっぽどいい樽を使ってるんでしょうね」とマスター。これはめっけもんだった! いやそりゃもちろんこれだって普段飲むものに比べればえらい高価な一杯ですが、1979のことを考えると、希少性も併せてえらい得をしたると思うのはビョーキですか。
 余市1987は今年世界一になった20年もの。こちらの山崎もたまたま20年。全く個性が違う。いや大満足でした。やっぱりマスターがおられると違うなあ、とつくづく。バー織田さんでもそうだけど。いや勿論他のバーテンダーさんもいい方で知識も豊富なのだけど、マスターは注文ひとつで先をふくらませてくれる。さすがだな、と思います。