漢字とお付き合い

 少々愚痴っぽくなりますが。
 新校になって高校だけで3校が並存する形になっている。年度当初、教科の先生方の時間割分担を決めるのは困難を極めた。なにしろ3種類のカリキュラムが同居している。たとえば同じ「現代文」という授業でも、A校とB校では時間数も教科書も違う。各校独自の学校設定科目というのもあり、これはそもそも何をしたらいい授業なのかも、もともとそこにいた先生でないと判らない。僕もひとつ合併相手の学校の設定科目を担当しているが、最初は教科書さえ間に合わず、生徒に「この授業は何をするのか」訊かなくてはいけなかった。本来ありえないこと。最初の授業といえばこちらから「この授業はこういうことをこういう姿勢で一年間やるからそう心得るように」と言うべきところだ。
 当然どの先生も担当時間数、持ち科目の種類も膨大なものになり、毎日必死の自転車操業を繰り返している。そんな中で、僕は新学期が始まって第二週にもなってから、更にひとつ持ち科目が増えた。本来教員ふたりで分割して担当すべきところをその旨教科主任である僕の方への連絡が忘れられていたため、その授業の第一時間目が始まる二日前になって急遽もうひとり教員を割いてくれと依頼された。ただでさえもうみなさんギリギリでやっておられる中いまさらどなたかにお願いすることもできず、僕が行くことになった。というわけ。こんなやりかた、主任としては失格なのでしょうが。
 それは合併相手校の「総合的な学習」。この科目はどの学校も新学習指導要領導入依頼内容に苦心惨憺している科目で、それこそ学校が違えば中身も運営形態も全く違う。僕が行くことになった2年生の総合は週1単位。4つの選択肢から生徒はどれを選ぶか決めていて、僕が行くことになったのは「漢字検定取得」。もとからこの科目を担当することになっていたのは合併相手校から来られた先生だったので、完全にその先生を頼りに、教えてもらいながら進めて行こうと考えていた。ところがその先生が体調を崩されて結局肝心な最初の授業は2クラス合同で僕が授業することに。自習課題は用意されていたものの、心細い限りのスタートとなった。
 まあテーマが「漢検取得」であってみればやる事はハッキリしとるわな、と思っていたのだが意外と「あまり真面目にひたすら漢検に向けて勉強してても生徒はもたない」ということらしく、かなり工夫が必要なよう。確かに、全員たった4つの選択肢の中から選ぶのだから消去法でこれを選択した生徒も多いし、なにしろこの授業は7時間目に設定されているので生徒もたいがいくたびれ果てて教室にやってくる。結局最初の2時間はもうひとりの先生が用意して下さった漢字クロスワードでなんとかしのいだ。しかしこれは、ちょっと自分で工夫せんといかんな、と思って、今日も帰宅してからパソコンに向かって使えそうな素材をずっと探していた。結構いろいろと面白そうなものが見つかったけれど、これら単発の素材をどうやって有機的につなげてこれから一年間の授業を構築していくか・・・・。なにしろ漢字一本で勝負という授業は初めて。腕の見せ所ではある。
 (こんなん面白いでしょ。http://www.akatsukinishisu.net/kanji/nagakun/