珍しく独り

原題は「人類の子どもたち」

 妻はKAT−TUNのコンサートに行っています。もうすぐ帰ってくると思いますが、珍しく夜独りなので、買ったままにしていたDVDで映画「トゥモローワールド」を観ました。
 近未来、子どもが生まれなくなって18年になるイギリスが舞台。酒ばっか飲んでるしがない役人の主人公、実はかつては活動家。昔妻だった今も地下活動を続ける女性から若い女を託される。その女性はなんと妊娠していた・・・・。てな感じですかね。
 どうも評価が激しく二分しています。けなす人の論調がなぜか感情的。どう感じるかは人の勝手ですが、僕はいい作品だと思いました。きっと原作は長いのでしょう、かなりはしょった観はあります。が、訴えて来るものは多いです。新しい命は何を差し置いても尊重されるべきである、という、今本当に忘れられがちなことを静かに訴える終盤のあの場面には本当に気持ちが粛々とされました。重苦しいようで案外楽天的なラスト。登場人物の端役に至るまでの人間臭さ。あなどれない作品ですよ、是非観てくださいよ。
 主人公を演じるクライブ・オーウェンは最後まで新ジェームズ・ボンド候補に残った役者さんなんですよね。確かに、こちらの方が従来のボンド風情をすんなりと感じられそうでした。意外とあのジョージ・レイゼンビーに似てたかも。