続・名作とは

いろいろな方がコメント下さったり、日記に書いて下さったり、とてもありがたかったです。勉強にもなりました。コメントのコメント、で済ますにはまたいろいろ考えたので改めてこちらで。
若いお二人、70キ氏とMk氏が共に自身を感銘させるものという視点で書かれたのは、正にそこ抜きでは考えられないものの、やや僕の説明不足だったかもしれません(Mk氏http://d.hatena.ne.jp/mkblue/mobile?of=1)。が、「名作」と言う言葉にはやはり個人のレベルを超えたもっと社会的な認識という側面があると思うのですね。時と場所を越えて多くの人に認識されたもの。その意味では、リリーさんが書いて下さった解釈がとてもわかりやすいと思います(http://lilysnow.exblog.jp/3188359/)。
大変面白かったのががいこつ氏で、氏の日記はmixiなのでリンクして読んでいただけないのが残念です。コメントの方でも触れておられたように「時代性」という部分を強く感じておられる。ある意味僕の定義づけとは正反対の見方とも言えます。そこで改めて考えてみたのですが、やはり「名作」と言われるものは、当然強く時代の必然性を帯びて生み出されるものであるのだけど、古びてしまう部分もあってなお鋭い普遍性があるからこそ、「名作」として広く永く認知されると思うのですね。先鋭的に時代を捉えても、長からずして消えてしまうものも多いと思うんです。それは「名作」とは呼ばれないですよね。
一方で、「名作」必ずしも「マイベスト」とはならないもので。「俺にとっての名作」これ当然あって然るべし、です。以前にも書いたことのある映画「溝の中の月」なんぞは僕にとっては強烈な名作ですけど、きっと大半の映画ファンにとってはただの出来損ないでしょう。だから「名作」という言葉にも人それぞれの解釈があって当然でした。失礼しました。
なんかこう書くと、人に広く問うておきながら、実は自分に明確な答えがあったようでいやらしいですね。がいこつ氏の文章にあった「売れるということもあなどれないんだな」という意の部分なども、これはまたこれだけ独立させてもいろいろと考えさせられる部分アリ、ですよねえ。