卒業

頂いた花束

この日が卒業式でした。
しっかり泣かされました。
式終了後、生徒全員が教室に戻らずグラウンドに出て、そこで全担任に手紙を読み上げ花束を贈呈し、更に全員で「桜」を歌う、というのは、実はこともあろうに職員会議で教頭がバラしていたので全く驚きませんでした。まあ、バラされなくても想像はついたのですが。それでもやばいなとは思っていました。だいたい僕は卒業式では絶対泣くのです。泣いて何が悪い。何に遠慮することなく、豪快に泣いてやりますとも。
それにしても、計らずしてなんというタイミングか。
生徒の代表が担任ひとりずつに手紙を読み上げてくれたところでもうギリギリではあったのです。これは自慢ですが、6人の担任の中で、飛び抜けて一番いいことを言われました。それは他の担任さんもわかったと思います。そして花束をもらい、歌が始まりました。最初は一緒に歌ってました。なんせ、連中ちっとも歌詞を覚えてないんです。後ろの方で生真面目な子がプリント見ながら一生懸命歌ってくれてましたが、元気な連中は最前列でハミングでごまかしてる。「まだここサビとちゃう!」とか、僕の方から突っ込み入れてた。ところが2番のサビに入ったところで突然声が出なくなってしまって、代わりに豪快に涙が出始めてしまった。後は歌えませんでした。
前日に、卒業式恒例「学級通信・最終号」を書いていました。その中で予餞会で歌った「桜」の歌詞、それもサビの部分に触れていたのです。まあ、そこで泣きに入っても言わば当然の成り行きではあったのですが。
全て終わって、みんな帰ってから、もう連中が学校には来ないのだと気づきました。もう遅い。