四万十川

見残し海岸異景

 教科の先輩S先生が部屋に来られて、「みやげ」と言ってお酒を下さった。手紙も入っていた。あ〜、気を遣わせちゃったなあと思った。ここの国語の皆さん、出張でもどこかに行くとメンバーにそれぞれ土産を買って来られる。ので僕も習い性になって過日の修学旅行でみなさんに酒を買ってきた。全員呑み助なのだ。確かに前年下見の折にもほぼ同じもんを買って帰ったのでなんとも思ってなかったのだが、ひとつ上の学年の担任をなさっていたS先生は「わし去年アンタに土産なんぞ買ってこなんだぞ」と言っておられたから。
 手紙はパソコンで打たれていたが何枚かの綺麗な写真もレイアウトされており、人柄の滲み出る紀行文になっていた。四万十川を源流から二日かけて足摺岬まで下られたようだ。写真はこの手紙からのものではないが、道中で感動したという「見残し海岸」の様子をネットで探して取ってきたものです。
 今日は少し寒いが天気もいいし、なんだかムズムズしてきた。先日の東京行きのような旅行もいいが、こんな風に景色のいいところをぶらりとしてみたいなあ。こんな名勝でなくていいんだ、静かなところをひとりでのんびり行ってみたい。よし。今決めた。明日は近くでいいから午前中どっか行ってこよ。今日こころづもりしてた教科主任の引継ぎを、相手不在でしてもらえなかったのが気になるから夕方までには一度職場に顔を出さねばなるまいが。ひとけの少ない平日午前。本当なら一泊くらいして旨いもんも食ってみたいが、春休みもこんな時期まで及んでもうそれも叶うまい。言いもん、ちょっとだけぼ〜っとしてこよ。よ〜し。決めたもんね。