文芸の会

で、昨日は発表だった訳です。
夏休み中とあって出てきやすかったのだろう、いつになく参加者は多く13人。初めて、とか、2回目、という方も何人かおられた。職場の同僚M先生も初めて来て下さった。実は僕以外にもこの会に「高校時代の恩師」とか「教育実習の先生として教わった」とか「一度一緒に呑んだことがある」とか意外な知り合いが多く、以前から「来て下さいよ」「行きたいです」という話をしていた。他教科(家庭科)の先生ということでかなり気後れされていたが、ようやく今回実現。
課題作品自体が明解に分析されることを拒んでいる(と僕は思う)ので「結論」は出ないのだが、こういう作品の方が「お題」としては面白いと思う。びっくりするような深読みもあって楽しかったが、思いの外「彼女は殺された(あるいは売り飛ばされた)」という「現実的解釈」を支持する方が多くて驚いた。読み込めば読み込むほどそのように読めてくるように仕掛けられているので、とことんそこを突っ込んでいくのも読書として面白いのだが、それを「答」としてしまっては本質を見落としてしまう。と思っていたら、終盤に、僕が中でも最も畏怖しているW田先生が「そういうことじゃないでしょう」とポツリ。さすが。我が意を得たりである。後の飲み会でも、「全部分析して『霧を晴らして』しまったら、村上春樹は面白くないでしょう」とも仰っていて、僕も全くその通りだと思う。
読んでない方にはナンノコッチャでしょうが、そこは是非読んでみて欲しいのです。そして感想聞かせて下さい。
事前に一緒にあれやこれやと「読み」の相談にのってくれたおりえに感謝。これから作らなきゃいけない「発表報告」を、後でお送りしますね。(この発表終了後のまとめが大変なんだ! どんどん思いつきで出されて来た魅力的な意見の数々をどうやって整理するか・・・・さあ、もうひと苦労だな。)