万年筆の話題をひきずる

クロスポイントとコンコルド

昨日の日記へ白と黒さん重ねて情報ありがとうございます。東京の伊東屋調べなのでこの店の扱っているメーカーが入り込んで来るのはいたしかたないですね。でも東京以外の地域では指くわえてるしかないんだよなあ。それを差し引くとやっぱり「万年筆と言えば」1にモンブラン、2にペリカン、そして国産はパイロット、となるんですねえ。安心のブランドだ。進物にも一番なんだろな。新年度迎えるこのシーズン、雑誌なんかでも「万年筆はいかが」的な記事が毎年組まれてますもんね。僕ももちろんこの3つのブランドは大いに信頼しております。それにしても、やはりセーラーが認知されてないのは残念だなあ。長刀研ぎのペン先、あんなにいいのになあ。昨日の記述で一番マニアックになったのが、そのセーラーの職人長原さんオリジナルのペン先の件だったと思うが、今日はしつこく写真を掲示。右側「コンコルド」がペンの切っ先を下に折り曲げて脅威の極細線を実現したキワモノ。ついでに裏返すと筆文字みたいな太字も書けます。が、難しいしあまり書き心地良いとは申し上げられません。もうひとつ「クロスポイント」というのはペン先を二枚重ねることによって太い線をなめらかに書けるようにしたこれも常識外れの発想の代物。先端を拡大鏡で見ると、インクを繰り出す縦の切れ目と、二枚重ねによって生じた横の線とが「クロス」していることからこの名がついた。昨日貼り付けたフルハルターのホームページでこの拡大写真を見ることができます。ミクロの世界、すごいです。実はこの上に更に、ペン先を三枚も重ねた「キングイーグル」というペン先もある。左側のペン先がそれ。これこそとんでもない。ご想像の通り、「クロス」よりもズ太い線が書けます。これはもう常識の範囲を逸脱しておりますが、書いている時の滑りの良さ、心地よさはちょっとよそのメーカーのペンでは望むべくもありません。にとどまらず、ペンを立てるとなんとかなり細い線も書ける! 練習次第でそれこそ毛筆のような筆跡も生み出せます。僕からの年賀状の宛名はこれで書いています。なんじゃこのぶっさいくな字は。とお思いの方が多かったと思いますが、僕がまだこのペンを使いこなせておらないだけで。
もちろんこれらは特殊なペン先ですが、通常ラインのペン先も相当柔らかい書き味で、一度書いてみればその良さはわかると思うのですが。ただし軸など見た目は面白くもクソもないので(通常品の話)、あんまりアピールしないんでしょうね・・・・。
(どうでもよろしい話ですが、その三枚重ねの「キングイーグル」、別名「だんご三兄弟」と申し上げる。かっこわり。でも作った長原のおやっさんご本人の命名なので、しょうがないんですよねえ・・・・。試しに三宮のナガサワ文具センターでも東京の書斎館でも、「だんご三兄弟見せてください」と言えばフツーに通じますので。)